行い、それぞれ出身国や文化的背景が異なるメンバーの意見をいかにまとめあげるかということが課題となりました。一方的に提案を示して賛否を問うようにすれば、物事はとりあえず早く決まると思います。しかしながら、その時の話合いでは、たとえ時間がかかっても、可能な限りいろいろな人々の意見や見方を聴取し、皆で折り合いをつけながらいかに折衷点を見出すかということを心がけるようにしました。それだけに、作業が終了した時に、一緒に作業を手伝っていただいた事務局の方から「話し合いの進め方が民主的で良かった」とおっしゃっていただいた時は、ホッとするとともに、議長という役職に思い切って挑戦してよかったと感じました。同時に仲間の皆さんのご協力と様々なご配慮に心から感謝した次第です。顧みれば、これまでこうしたプロジェクトに取り組む際、私の場合は常に、家族を含め、誰かにいつもそばで支えてもらい、励ましてもらいながら、何とかゴールにたどり着くということが多くあるように思います。なかなか作業がはかどらず、あるいは相手との交渉がうまく進まない時でも、すぐに慌ててしまう私の傍らで、黙々と作業を進める同僚の皆さんの姿をみていると、いつしか「きっと大丈夫」という「根拠の無い確信」を持つようになります。2019年秋にEUとASEANの51の全加盟国と地域から成る「欧州アジア財団(ASEF)」の教員研修セミナーの一行を上智大学に受け入れた時も、事前の外務省や文部科学省との協議やロジの相談に始まり、先生方や職員の皆さんの協力のおかげで、本当に楽しい国際交流活動となり、今でもASEFの皆さんとの交流が続いています。自分一人で行うのとは異なり、相談や調整をするのは、時には時間もかかり面倒なことのようにも思えますが、人々が多様な意見やアイデアを持ち寄っていろいろな可能性を追求する過程では、思いもよらない素敵な出会いが待っています。「リーダーシップ」という時、先頭に立ってそれとは別に、人々の輪の中にあって、多様な意見や考えをどのようにどのような仕事でもそうだと思いますが、いろいろな人と仲間やチームとなって仕事をするのは本当に素晴らしいことだと思います。引っ張っていくというイメージを持ちやすいと思いますが、調整し、そこからどのような方向性を見出して仲間と共に歩んでいくかという「リーダーシップ」もあるように思います。いろいろな出会いが私たち一人ひとりの思いを形にしてつなぎます。そこには知のプラットフォームを創っていく仕事の意義と楽しさがあります。欧州アジア財団(ASEF)とのセミナー会合にて(於:国際連合大学2019年11月)26ストレス解消や気分転換の方法
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