第12集 ロールモデル集 日本語
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小さい頃から本が好きで、友達の家に遊びに行っても本棚の前でずっと本を読んでいるような子供でした。大学時代は司書資格を取りながら他大の図書館でアルバイトをしていましたが、就職活動に関して言えば幾分ぼんやりした学生でした。当時の就職解禁日は8月1日。その日に初めて求人票を見に職業指導部(※1)に行ったのですが、土曜日で窓口は閉室。「解禁日なのにな~」と思いながらとぼとぼ家に帰ったことを覚えています。当時も就職協定は既に形骸化していましたが(当然周りはほぼ内定持ち)、幸い大学業界は協定を遵守していたので、遅ればせながら就活を始めました。上智を選んだのは母校ということもありますが、建て替えで大幅に増床したばかりの図書館が職員を増員するらしいという、出所不明の噂を真に受けたからでもあります。もちろん面接では唯一のガクチカである図書館バイト経験を全面に押し出し、司書希望であることをアピール。幸い内定をもらい、噂通り同期11人のうち4人が図書館に配属になりましたが、なんと私はその4人の中に入っていませんでした。紙より軽いガクチカと司書資格!私は学生部課外活動担当(※2)に配属になり、2か月後の上南戦では体育会の学生と肩を組んで応援歌を歌っているという、予想外の社会人生活をスタートさせることになりました(※3)。図書館に異動することもないまま、3つ目の部署で第一子を、4つ目の部署で第二子を出産。下の子が保育園に通っている時にTL(チームリーダー)になりました。TL は「プレイングマネージャー」と言われますが、比較的残業の多い部署で「いかに定時にあがるか」に全力を注いでいた私が「マネージメントも」は無理!「無理です!」と言ってみましたが、言い方が悪かったのか本気度が伝わらなかったのか、上司には取り合ってもらえませんでした。圧倒的に時間が足りず、時々夫に保育園のお迎えを代わってもらいながら、青息吐息の日々。そんな中、人事異動でTLとしてやってきた男性職員から「妻と交代で保育園のお迎えがあるので残業の時は調整させてください」と言われました。もちろんOKです。OKしながら、「あれ」と思いました。上智大学キャリアセンター長。上智大学文学部史学科卒。学事センター、学院改革推進室チームリーダー、言語教育推進室長等を経て、2021年7月より現職。時間のやりくりに四苦八苦していた頃7ガクチカとキャリアリーダーの苦労とやりがい

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